助産院での出産の特徴と、入院中の撮影について

助産院での出産は、病院より自由度の高い環境でおこなわれることが多く、家族の立ち会いや自分らしいお産を希望する方におすすめです。本記事では、バースフォトグラファーとして活動する百穀レンズが、助産院での出産の特徴と、分娩・入院中にどのような写真を残せるのかを詳しく解説します。
助産院を選択する理由とは?
産婦人科ではなく助産院での出産を選択する理由は人それぞれですが、主に以下のようなポイントが挙げられます。
- 自然な出産を希望する:医療介入を最小限にし、自分のペースで出産を進めたい。分娩台での出産や会陰切開を可能な限り避け、人間に備わった「うむ力」を最大限に味わいたいと考える方に適しています。
- アットホームな環境:助産院は病院よりも家庭的な雰囲気で、リラックスしてお産に臨める。また、入院中の食事も助産師さんが少人数の入院者のために手作りしていることが多く、手が込んでいてとても美味しいと評判です。
- 継続したケア:妊娠中から出産、産後まで同じ助産師と関わることができる。毎回の検診でも短い時間で急かされることなく、不安なことや楽しみなことにも徹底的に寄り添ってくれるため、お産を迎える日までに助産師との信頼感を築くことができる。これにより、心から安心して出産に臨める環境が整う。
- 産前・産後のケアの充実:母乳育児のサポートや、赤ちゃんとのスキンシップを重視した指導が受けられる。また、助産院独自の講座があるだけでなく、さまざまな事業者とコラボし、抱っこの講座、お産時の呼吸法の講座、赤ちゃんのファーストシューズの講座、パートナーシップの講座など、多彩な学びの機会が提供されているところが多い。
助産院の大まかな特徴はこの辺りにして、次の章では実際のバースフォトをお見せしながら、助産院での出産の雰囲気をお伝えできたらと思います。
助産院での出産はどんな雰囲気?

私自身も助産院で3人の子どもを出産しました。その際、助産師さんが撮影してくれた写真と、バースフォトグラファーに依頼して撮ってもらった写真は、私にとってかけがえのない思い出であるだけでなく、大きくなった子どもたちにとっても、自分がどのようにこの世界に生まれてきたのかを知る大切な宝物になっています。
特に印象に残っているのは、陣痛の進行とともに夫に支えられている姿、大きなお腹の最後の姿、自分では見ることができなかった出産間際の姉妹たちの様子です。


産んだ直後は身体を動かすことが難しく、たとえカメラを持っていても自分の望む写真を撮ることはできませんでした。しかし、撮っていただいた写真には、生まれたばかりの娘の湯気が出そうな身体や胎脂が残る足のディテール、そして娘が臍の緒を切ったときの集合写真までしっかりと記録されており、何度見返しても愛おしい気持ちになります。



このように、助産院での出産は、医師に赤ちゃんを取り上げてもらうのではなく、妊婦さんや家族が主体的にお産を進めることを大切にしています。妊婦さんの希望を尊重し、検診を重ねる中で「どのようなお産をしたいか」を丁寧に尋ねながら、理想の出産に寄り添い、伴走してくれます。
布団がよいかベッドがよいか、暗がりで落ち着いて生みたいか、明るい空間がよいかといった基本的な希望から、お産でどんなことを優先したいかということまで、一緒に考えてくれるでしょう。
助産院での入院中に撮影できる写真とは?
初めてのお子さんの誕生でも、久しぶりのお産でも、妊娠期間と出産の疲れが重なり、お母さんは心身ともに消耗しがちです。そんな状況でも、大切な瞬間を確実に残せるよう、特におすすめの撮影ポイントを厳選してご紹介します。
- 新生児の変化を記録
- しわしわの皮膚やめくれた足。
- 乾き始めた臍の緒。
- まだ開かない目が暗がりの中で少しずつ開く様子。



- 助産師さんとのふれあい
- 初めての沐浴。
- 赤ちゃんの足形を取る瞬間。
- おむつ替え。



- 自分自身もうつる
- 新生児を抱いている自分の姿をセルフタイマー撮る。
- 全身でなくても腕や足の一部だけでも入れてみる


- 助産院の雰囲気を記録
- 入院中の生活の雰囲気。
- 助産院の食事。
- 部屋の様子や窓から見える景色。



お子さんが成長した時、生まれてからの最初の数日間がどんな時間だったのか、写真を見せながらぜひ伝えてあげてください。その一枚一枚が、親子の絆を深めるかけがえのない記録となるでしょう。
このように、助産院での出産は、自分らしい形で迎えることができるだけでなく、安心してお産に臨める環境が整っています。
特に、過去の出産で不安だったりや嫌な経験をした方にとって、検診のたびに助産師さんと信頼関係を築き、その助産師さんに見守られながら出産できることはとても心づよいはずです。
出産を迎えるにあたって重視したい点が上記に含まれていたら、助産院での出産を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
お住まいの近くの助産所を探すにはこちらをどうぞ:全国助産所一覧(公益社団法人・日本助産師会)
出産以外の写真:百穀レンズ
助産院:ゆりかご助産院(岐阜県・各務原市)
バースフォトを撮るなら百穀レンズ

出産は人生で最も尊い瞬間の一つ。その奇跡の時間を写真に残すことで、あの感動や愛おしさを何度でも味わうことができます。
生まれたばかりの赤ちゃんの温もり、家族の喜び、そしてあなたが乗り越えた強さを形として残せるのが、バースフォトの最大の魅力です。
あなたの出産の瞬間を大切に残し、一生の宝物にしませんか?詳しくは、以下のリンクからご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 助産院での出産は誰でもできるの?
A. 助産院での出産には一定の条件があります。リスクの少ない妊娠経過の方が対象となることが多いため、事前に助産院へ相談することをおすすめします。
Q. 助産院ではどのようなサポートが受けられるの?
A. 助産院では、妊娠中の健康管理や母乳指導、産後のケアなど、継続したサポートが受けられます。助産師が寄り添い、安心して出産に臨める環境を提供しています。
Q. 助産院での出産はどんな姿勢でできるの?
A. 助産院ではフリースタイル分娩を採用していることが多く、分娩台を使わず、自分の楽な姿勢でお産ができます。
Q. 助産院での出産に家族は立ち会える?
A. 多くの助産院では家族の立ち会いが可能です。事前に助産院と相談し、どのような形で立ち会えるか確認するとよいでしょう。
Q. バースフォトの撮影はいつ依頼するのがベスト?
A. 妊娠中期~後期にかけてフォトグラファーに相談してください。特定の期間をオンコール待機(陣痛開始の合図があればすぐに駆けつけること)するフォトグラファーもいるので、早めに予定しておけることが理想的です。